歯を支えている周りの組織に起こる病気で、生活習慣病の1つです。
歯や歯肉についた歯垢によって、歯肉や骨などの歯の周りの組織に炎症や免疫反応が起こり、それらの組織が破壊される慢性の炎症性病変をいいます。
症状は、歯肉の腫れ発赤(歯肉炎)。これを長期に放置していると歯を支えている骨が痩せてきて歯周ポケット(歯と歯肉の間にある隙間)が大きくなります。歯肉炎が進行すると歯周炎(いわゆる歯槽膿漏)になり、歯がグラグラする、膿がでる、咬めないなどの症状がでてきます。歯肉炎と歯周炎を合わせて歯周病といいます。
歯周病の検査は
* X線検査
歯槽骨や骨の状態を調べます。
歯周病で骨が溶けている部分を確認することができます。
* 歯周ポケット検査
プローブという目盛りのついた針状の器具を使って歯周ポケットの深さを計測します。
一般的に3mm以下は健康な状態です。4~6mmは中等度歯周病、7mm以上は重度歯周病。
同時に歯肉からの出血の有無や歯石の付着状態、歯のぐらつきも確認します。
* 汚れの不着状況を調べる検査
などからなります。
30歳以上の成人の約80%がかかっていると言われる歯周病。大切なのは、予防、診断、そして適切な治療です。歯周病は再発しやすいので、定期的な検診が大切です。
まずは歯磨きの際に自分の歯肉の状態をチェックしましょう。歯肉の出血や腫れの症状がある時は歯肉炎の可能性が高いです。また、毎日、歯肉の状態をチェックしていても初期段階の歯周病などを自分でみつけるのは難しいです。自覚症状がない場合でも、定期的に受診して歯周病の検査をしてクリーニングすることをおすすめします。